ごあいさつ

日本低侵襲心臓手術学会は、低侵襲心臓手術(MICS)に関わる全分野の医療従事者が、その研究・臨床成績の発表や講演会等の活動を通して緊密に学術交流を行い、積極的な教育活動を行うことにより、MICS の安全な普及への貢献及び同分野における集学的診断及び治療成績の向上を図り、もって学術の発展と医療福祉に寄与することを目的として発足した法人です。

昨今の心臓血管外科領域では手術術式がより低侵襲化の方向に進んでおり、種々のデバイスの発展がこの傾向に更に拍車をかけております。欧米などでも右小開胸僧帽弁手術が普及しており、Robotic surgeryや種々のデバイスの開発なども急速に進んでいて、全世界的にもMICSへのニーズは高まりつつあると考えられます。その勢いは1990年代のMICSが初めて紹介された時とは比べものにならない程になっています。

この状況を鑑み、2012年に有志とともに大阪にて心臓血管外科医、循環器内科医、麻酔科医、コメディカルの方々など全てのMICSに関わる方達を対象とした研究会をWest Japan MICS Summitとして開催させていただき、2013年にはそれを全国規模に発展させたJapan MICS Summitを立ち上げて、Japan MICS Summit in Osakaを開催させていただきました。その後さらに多数の世話人の参加をいただき、Japan MICS Summitの組織を更に日本全国規模へと拡大いたしました。そして、2014年には規模を拡大したJapan MICS Summit 2014を開催させていただき、2015年7月にも続いてJapan MICS Summit 2015を開催させていただいております。

本会では、実際の臨床にも即応用可能になることを目的とした僧帽弁や大動脈弁、冠動脈領域でのMICSを中心に、術式だけでなくピットフォールの情報共有が重要と考えており、そのためにはレジストレーションの構築や様々なトレーニング、技術評価、新しいデバイスの導入や保険収載を目指すことが重要であると考えております。その活動を積極的、かつ効果的に進めて行くためにも法人化するのが必要と考え、社団法人日本低侵襲心臓手術学会として2015年8月より活動させていたくこととなりました。今後はJapan MICS Summitとして定期学術集会を年に1回開催させていただくことをはじめとして、様々なMICSの安全な普及、発展に関連した活動を行ってゆく方針であります。

MICSが日本においても脚光を浴びる中、今後も更なる発展を目指し、心臓血管外科領域における安全な普及に努め、より一般的な治療へと確立していくことが、我々の使命と考えております。関係各位の皆様のご参加、ご協力、何卒よろしくお願い申し上げます。

謹白

平成27年11月吉日

澤  芳樹
日本低侵襲心臓手術学会 代表理事